面接で説教される。
面接の相手は人事部長で、初老の人物だった。第一声は、「どうして留年したのか?」だった。
…しどろもどろで答えると、次に事前に行った性格診断の結果を示された。「この結果からすれば君は集団で何かをするのに向いてないようだが?」
さらに焦る俺。人事部長はたたみかける。「会社員に向いてないんじゃないの?」
その後は説教が始まった。俺の経歴。俺の性格。俺の緊張に弱い性質。俺の弱点と呼ぶべきあらゆる点を掘り返され、その点をひとつひとつ批判された。
…ある意味、その面接で俺はほとんどしゃべらなかった。その部長の説教を、ただ聞いているだけだった。
まさか面接の場で、説教を食らうとは思わなかった。同時に俺は、いかに認識が浅いかを思い知らされた。この経験を活かして、次は頑張ろうと思った。
新卒に対しては珍しいけれど、第二新卒とかならよくある話のような気がした。
自覚を持てばこいつは伸びると思うからこそ、説教はありなんだと思う。
そういえば全然関係ないけれど、アコーディオンのcobaさん。
アコーディオンの音楽学校の入学試験で椅子に座ったとたんに
「椅子の座り方」
を直されたそうだ。
そこから、延々、アコーディオンの持ち方やらなんやらを数人の試験官に直され、結局演奏なんてほとんどさせてもらえないまま時間終了。
当然、落ちたと思ったら、合格していたという。
アコーディオン奏者としての基本ができてない! でもここまできたならそれを直していけばなんかモノになるんじゃないか? と思われたのだろうか。
モノにならないやつには注意・忠告しないもんだよ。私も。